アコギ上達のコツは2つ。
・練習時間を安定して確保する
・自分のクセを修正しつつ技術を覚える
というのが私のたどり着いた結論なのですが、コツっていうのは決して大げさなものではなくて、[keikou]単調なことをどれだけ積み上げていけるか[/keikou]っていうことだと思うんです。
ただ、どうしてもクセというのはいつの間にやら身についちゃったりもする。
個性で活かせたらいいのですが、できれば修正したほうがいいクセもあったりします。
クセを修正するためには先にクセを知らなくてはならないのですが、自分のクセを自分で見つけるというのはなかなか大変。
自分の後頭部を自分の目で見るレベルの難しさ、ではないかと思うのです。
そこで、あなたの後頭部(クセ)を見る目になれたらいいなと思いつつ、書いてみました。
第三者の意見としてお役に立てたら嬉しいです。
[topic color="red" title="この記事はこんな人にオススメ"]
- 独学でアコギを学ぼうと考えている。
- アコギ上達のコツが知りたい。
- 練習がマンネリ化しているので突き抜けたい。
アコギの上達が止まっている3パターン
人間は似たような行動をする生き物のようでして、アコギで伸び悩んでいるという状況も元をたどればいくつかのパターンに分けられます。
自分がどのパターンに陥っているかがわかれば対策も立てやすくなるので、日ごろの練習内容を振り返りながらチェックしてみてくださいね。
練習時間が圧倒的に足りていない
練習時間を安定して確保する、と冒頭に書いたのは、できれば毎日練習時間をつくるということ。
わかってはいても現実的には無理な場合もありますよね。
職場の歓迎会や送別会とか、立場上断れない飲み会などは顔を出さなくてはなりません。
でも1日の中で削れる時間っていうのは必ずあります。
だらだらテレビ、愚痴系の飲み会、などなど…、
仕事をしながらアコギの習得を目指すというのは時間を作るというのが大前提。
付き合いが悪いとか多少は周囲に言われちゃうかも知れませんが、近い将来、華麗なアコギプレーヤーに変身するためにもちょっと覚悟を決めて時間の確保を考えてみてください。
中途半端にいろいろな曲に手を出す
例えば「禁じられた遊び」の前半部分はセーハが現れる直前まで1か所押さえるだけでそれらしい雰囲気は出せるので比較的簡単に扱われがちです。
(セーハの個所でボロが出ちゃったりしますが…)
「へぇ、これ弾けるの?」と言われて得意顔でまたまた次の曲のフレーズへ。
名曲かじり虫に取り憑かれてしまったこのようなタイプは意外と多いです。
いろいろな曲に手を出す=必要な技術の習得を避けている、ということでもあるので、ひとつに絞って自分の中での完成を目指してください。それから次の曲へと移っていきましょう。
コードストロークでジャカジャカやって時間を過ごす
コードとストロークまでをマスターすると弾き語り全般ができます。
コードストロークで弾き語りが出来たらそれで満足、ということならまったく問題ありません。
だけど、ソロギターを極めたいのにこの段階で止まっているなら問題アリですよね。
Fコードを制覇したからって安心してはいけません。
人差し指でバレーをかけた状態で、中指・薬指・小指を使うような曲を選んで、出来ることを増やしていきましょう。
指が言うことを聞いてくれないうちは練習を面倒に感じたりもしますが、根気強く続けられたら必ず指は動いてくれます。
アコギ独奏でキモとなるフォーム改善の3要素
スポーツに限らず、アコギでもフォームはとても大切です。
指先だけを使っているように見えるアコギですが、実は全身が関係しています。
↓
全身のバランスが取れるとムダが減るので脱力できる。
↓
脱力すると腕と指が滑らかに動くようになる。
↓
演奏の質が上がる
フォームが改善されると脱力できるので弾きやすくなります。
鏡を使って目で確かめながら、同時に体で感じながら、自分のフォームをチェックしてみてください。
自分中心の姿勢で弾く
指板を見るためにギターを垂直にしたまま背中を丸めて頭を前に持ってくる人がいます。
この姿勢は背骨が曲がって前かがみになるため、腕が動かしづらくなって思い通りの演奏ができなくなってしまいます。
上半身を伸ばして、ギターの表面が見えるように自分の側に傾けると、肩回りがリラックスして腕が楽に使えるようになります。
指の脱力とひじの関係
例えばFコードを押さえて1フレットから12フレットに向けて移動してみてください。
徐々に脇を締めていかないとだんだん押さえにくくなっていくのがわかると思います。
押さえにくく感じるのはひじ(腕)に力が入っているから。
ひじに力が入ると脇が開いて手首にもムダな力が入るので押さえにくくなるんです。
ひじは重力に任せて自然に垂らす、というのを意識すると楽に押さえられるようになります。
指の脱力
「しっかり演奏しなくては」とか「この個所は苦手だから気をつけなくては」などと考えるとついつい指先に力が入ります。
指先に力が入り過ぎると肩まで硬直して腕全体の動きが悪くなるので、スムーズにポジションを押さえることが出来ません。
例えば4弦の3フレットを押さえて『ド』の音を出してみてください。
徐々に力を抜いて音がビビる直前あたりが理想の指先の力加減(必要最小限の力)です。
曲を練習するときは指先の必要最小限の力を意識して感覚として体に覚えさせましょう。
このワザを覚えると指板上で素早い動きができるようになります。
アコギ上達のコツはこの方向にしかない
アコギの独学で方向を示してくれるのが教則本です。
さらに大切なのは教則本をどんなふうに使っていくのかということ。
最後まで通さなくては、という思い込みで教則本に取り組むと、最後まで教則本をやりこなすことが目的になっちゃって、結局は時間を浪費するということにもなりかねません。
あるいは、途中で飽きちゃって練習するのが嫌になっちゃうかも。
できるだけ楽しみながらアコギ上達のコツをつかめて、さらに飽きがこないという理想的にして効率的な教則本の使い方を紹介します。
教則本の使い方
代表的なコードとアルペジオが出来るようになったら、教則本は技術のアドバイザーと考えて辞書的に使うのがベストではないかと私は思っています。
順序でいうとこんな感じ。
- コードと基本的なアルペジオが出来るまでは教則本をやる
- 以後、実践しながら引っかかる(難しい)部分を見つける
- 引っかかる部分は時間をかけて少しずつ潰していく
抵抗なくできる部分と引っかかる部分を選んで曲の練習に入る前に10分程度のウォーミングアップという形で練習する、というのを習慣化する。
わずか10分でも毎日やると技術は着実に向上します。
ウォーミングアップは基本練習になる訳ですが、基本と実際の演奏の関連が実感できたら、ウォーミングアップの内容や時間の配分を自分に合わせて組み替えていきましょう。
(※私はウォーミングアップは20分程度にしています)
目標の曲と教則本を同時進行でやる
毎日1時間練習するとしたら、
10分 → アルペジオ
20分 → エチュード(練習曲)
30分 → マスターしたい曲
といった使い分けで基礎練習も同時進行で毎日やるようにしましょう。
上の時間の振り分けはあくまでも一例ですので、必要なら自分に合わせた時間の振り分けを考えてみてください。
単調な練習を嫌がらずに、効率的に積み上げていくのがアコギ上達のコツにして王道です。
※簡単なアルペジオや比較的優しい練習曲だけやって上達ストップのパターンにハマらないように気をつけてね。
独りよがりにならないために自分の演奏をチェックしよう
一人で練習していると苦手な箇所にもだんだん慣れてきて注意を払わなくなりがちですが、惰性に流れてしまうのはよろしくありません。
たまにはスマホ等で録音して自分の音を聞いてみましょう。
無料アプリで簡単に録音できます。
できれば動画がおすすめ。
動画なら自分の音とフォームを同時に客観的に確認できます。
改善点が必ず見つかるのでひとつずつ直していきましょう。
完璧を目指さない
完璧を目指し過ぎると気にしなくていいところまで気になったりしてなかなか先へ進むことができません。
ある程度時間をかけたらほどほどのところで納得して先へ進みましょう。
2周目3周目と繰り返しながら周回ごとに表現力や演奏テクを向上させていく、という考え方で1か所に時間をかけ過ぎないようにしましょう。
前向きに取り組む人ほど完璧を目指す傾向も強いものですが、時には肩の力を抜いてみるのも大切です。
好き勝手にルーズに練習してみる
多少の引っかかっても次に進む
そんなふうにもやってみてください。
肩の力が抜けたことで動きが滑らかになって苦手なフレーズがスルリと弾けちゃった、なんていうこともあります。
まとめ
上達が止まるパターンについていくつか触れてきました。
中途半端にいろいろな曲に手を出す
楽な方向に逃げている
演奏姿勢が間違っている
脱力ができていない
教則本の使い方
完璧を目指さない
※無理せずひとつずつ直していきましょう
実は私自身も基礎練習というのがあまり好きではないタイプでありまして、タイマーをセットして「早く時間が過ぎないかなぁ…」と思いながら練習したりもします。
だって人間なんだもん。ハハ。
ただ、指が楽に運べるようになったり、基礎練習は時を経て効果を実感することが多いです。
なるほどの基礎練習なんですよね。
結果につながることがわかったら練習にも身が入るようになるので、出来るだけ多くの実感(=アコギ上達のコツ)を体感できるように実践してみてくださいね。