アコースティックギターとクラシックギターの違いを知ると3倍楽しめる

アコギに興味が湧いたときに、アコースティックギターとクラシックギターの違いって何?で止まっちゃう人がいるかもしれません。

この記事では、アコースティックギターとクラシックギターの違いについて、詳しく解説していきます。

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アコースティックギターとクラシックギターの違い

まずは見た目の違いから。左がアコースティックギター、右がクラシックギターです。

左アコギ 右クラギ
アコースティックギターにはいろいろなサイズがあって、上のアコースティックギターは大きめのサイズです。

クラシックギターは、指の短い女性や子供向けのミニギターと呼ばれるサイズがあります。
上の画像の女の子が抱えているクラシックギターは大人サイズだと思われます。

アコースティックギターとクラシックギターの違い一覧

アコースティックギターとクラシックギターの違いを簡単に表にまとめました。

アコギ クラギ
キラキラ(金属)音 優しくてふくよか
スチール(鉄) ナイロン
弦の間隔 狭い 広い
演奏姿勢 立っても座ってもオッケー 座って支持具を使う
奏法 ピック、指弾き、ピック&指 指弾き
ネックの幅 狭い 広い
フレットの幅 狭い 広い
弾き語り、ソロギターなど
ジャンルは自由
クラシック、演歌

 

 

アコースティックギターとクラシックギターはそれぞれ得意なジャンルがある

クラシックギターはヨーロッパで生まれ、アコースティックギターはクラシックギターの派生という形でアメリカで進化していったようです。

地域が違えば文化が違うように、アコースティックギターとクラシックギターは、それぞれの地域の人々によってジャンルが構成されていきました。

アコースティックギターが得意な曲のジャンル

アコースティックギターは、古くは、ブルース・ソウル、などのジャンルでよく使われていて、アメリカという大国の歴史が大きく関わっています。

日本では、アコースティックギターとフォークギターはほぼ一括りと思っていいでしょう。
YAMAHAが国産初のオリジナル・アコースティックギターを作ったのが『フォークギター』の始まり。フォークソングブームに乗っかって爆発的にヒット。

以来、フォークギターという名称が定着。そんな経緯があって、フォークギター=アコースティックギターなのです。マーチンも日本ではフォークギターなのです。

ということで、日本(しつこい)では、弾き語り=フォークソング、がアコギのジャンルに加わっています。

アコギが得意な曲のジャンル
ブルース、ソウル、ジャズ、フォークソング、弾き語り、ソロギター

 

クラシックギターが得意な曲のジャンル

クラシックギターの得意なジャンルはというと、伝統的にクラシック。
クラシックギターの代表的な名曲というと、「愛のロマンス」や「アルハンブラ宮殿の想い出」などがありますね。

歴史が長いといろいろ変化や進化があるものでして、演歌や歌謡曲の弾き語りにクラシックギターというのもあります。
あのエリック・クラプトンさんも、クラシックギターをピックで弾いていたりしますね。

ちょろっとまとめると、日本人の感覚でクラシックギターが得意なジャンルは、クラシック・演歌・演歌に近い歌謡曲・フォークソング、になるかと思います。

クラシックギターはエモい(情緒系)のが得意なので、特に昭和あたりの演歌や歌謡曲にはピッタリな感じの曲が多いですね。

クラギが得意な曲のジャンル
ボサノバ、タンゴ、フォークソング、弾き語り(演歌・歌謡曲)、ソロギター(クラシックを含む)

 

クラシックギターは技術的なハードルが高い

伴奏とメロディをギター1本でこなすクラシックギターは特有の難しさがあります。
だからこそ難しいというべきか、「小さなオーケストラ」とも言われるので、その表現力も素晴らしいものがあります。

上の表で紹介したように、クラシックギターのネックの幅やフレットの幅が広くなっているのは、指弾きがしやすいように、という構造になっているのでしょうね。
長い歴史の中でそこに落ち着いたのでしょう。

ハードルが高いクラシックギターですが、弾きこなして楽しんでいる人もたくさんいらっしゃいます。
アマチュア、セミプロ、見せプロ(ごめんなさい)、いろいろなレベルの人たちがそれぞれの形で練習を重ねて、自分のものにしています。

最近はアコギとクラギの境界がぼやけてきた?

時間が運んできた変化がギターの世界にも現れていて、アコースティックギターとクラシックギターの間にある伝統の壁が、だんだん低く薄くなっているのを感じます。

それがよくわかるのがYouTube。
「これちょっと無理があるんじゃない?」だったり、「お、これイケてる♪」なのがあったり、アコギとクラギの融合と接近を実感させられます。

いくつかの演奏動画をここでは紹介しますね。

アコギでトルコ行進曲


トルコ行進曲自体、難易度の高い曲ではありますが、テンポが良いのでアコギでも違和感は感じません。聞きごたえがあると思います。
フレット幅とネック幅の狭いアコギは、左手の運びはクラギよりスムーズにできます。

中には「スチール弦の響きがしっくりこない。」という感じる人もいらっしゃるようですが、こればっかりは好みなのでしかたがありません。

演奏者の南澤大介さんの大人気著作『ソロ・ギターのしらべ 無上のクラシック・スタンダード篇』という楽譜本には、いろいろクラシックの名曲が収録されています。
模範演奏のCDが付属しているので、現在アコギをやっていてクラシックギターにも興味が出てきた、という人にはお勧めのの1冊ですよ。

クラギで中島みゆき『糸』、AKB48『恋するフォーチュンクッキー』

盲目の天才歌手・長谷川きよしさんは演歌の枠を飛び越えて、独自のアレンジで中島みゆきさんの『糸』を歌い上げています。本家と違う味を出しておられるのも素晴らしい。


Dr. Capital(ドクター・キャピタル)さんが弾き語るAKB48『恋するフォーチュンクッキー』。
演奏の前にネイティブ並みの関西弁にくぎ付けになっちゃいますね(笑)。冒頭はコード進行などの説明があって、 2:05 あたりから始まります。

オリジナルを連想させるポイントをちゃんと押さえていて、歌でも演奏でも楽しませてくれます。


弾き語りに関していうと、アコギとクラギの境界はなくて、曲のジャンルで使い分けるのが一番いいんじゃいかと思えます。

クラシックギターのテクニックを身に付けたら、前奏・間奏・エンディング、この3か所をソロギター形式でこなすことだって出来ちゃいます。

この機会に、ソロギターの演奏テクニックを身に着けていくというのもステキですね。時間はかかりますが、その価値は十分にあります。

 

 

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アコースティックギターか?クラシックギターか?

アコギか?クラギか?両方の魅力を知ってしまうと、正直迷いますよね。
どっちするかっていうのは、自分の感性に判断してもらいましょう。

歌うことメインならアコースティックギター

ギターは伴奏に使う。自分はとにかく歌いたい。
ということなら、コードを押さえてのストロークとアルペジオができれば問題ないので、アコギが良いでしょう。

見なくても感覚的に押さえられるコードも多いので、その分歌に集中できます。
ボイストレーニングの時間も作りやすくなりますね。

ソロも決めたいならクラギ

歌がないパートはソロでこなしたい、ということならクラギです。
もちろんアコギのソロ演奏もアリですが、ソロギターの演奏テクニックはクラシックギター形式で身に付けることをお勧めします。

個人的な感想ですが、音の表現力はクラシックギターが確実に上です。

クラシックギターの奏法を身に付けて、アコギでの弾き語りも楽しみたい。
そう思ったなら、大変だし、時間もかかるけど、両方やっちゃうっていうのが一番かもね。

楽しむことこそが基本

楽しいという感情は、辛さを和らげるパワーがあります。
クラシックギターの奏法を身に付けるというのは、確かに楽なものではありませんが、ゼッタイ無理というものでもありません。

楽しめるなら、確実に上達していけます。

指が痛い、Fコードが出来ない、ホントに弾けるようになるの?
そんな自問自答が時々始まりますけどね。大丈夫ですよ。

続けることが出来たら、確実に上達の階段を上っていけます。

誰が何をやっても、大事なのは継続。
楽しめるなら継続は十分可能。プチ達成感が上昇気流となって後押ししてくれます。

本当にソロギターが出来るようになるんだろうか?
そんな心配はいりません。あなたが楽しめるんなら大丈夫ですよ。

 

 

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